甲状腺の病気|藤沢駅の糖尿病内科・内分泌内科|藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック

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休診日:日曜・祝日  ★水曜日は女性医師(田村遥医師)が診察いたします。
★水曜日は女性医師(田村遥医師)が診察いたします。 ※入口の扉は診療開始時間の10分前に開きます。

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甲状腺、甲状腺ホルモンとは

甲状腺は、いわゆる「喉ぼとけ」のすぐ下にある臓器で、蝶が羽を広げたような形をしており、気管を包み込むように位置しています。甲状腺は「甲状腺ホルモン」を分泌し、発育や全身の代謝を調節する役割を担っています。甲状腺ホルモンは、脳・心臓・胃腸の働きや、交感神経などに影響を及ぼすため、甲状腺ホルモンが多すぎても少なすぎても全身に不調をきたしてしまいます。

甲状腺の病気についてAbout illness

甲状腺の病気は大きく2種類に分けられ、甲状腺ホルモンの分泌に異常が現れる「甲状腺機能異常」と、甲状腺にしこりができる「甲状腺腫瘍」があります。
甲状腺機能異常はさらに、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される「甲状腺機能亢進症」と、逆に甲状腺ホルモンの分泌が不足する「甲状腺機能低下症」に分類されます。
甲状腺の病気は女性に多いことが特徴で、更年期障害やうつ病などと間違われることもあります。

当院の
甲状腺疾患治療の特徴Features

「バセドウ病」や「橋本病」を中心に、甲状腺疾患全般の診療を行っています。専門医による診察をご希望の方や、甲状腺ホルモンの値を当日知りたい方は是非当院を受診してください。専門クリニックとして、的確な診断・治療と、丁寧な説明を心がけています。

  1. 藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・FEATURE 01

    FEATURE 01

    内分泌代謝科専門医による治療

    当院では、内分泌代謝科専門医(甲状腺などのホルモンの病気の専門医)が診断と治療を行います。
    甲状腺疾患は適切な薬剤のコントロールにより、多くの方が治癒に向かったり、支障のない生活を送れるようになったりと、治療が可能な病気です。
    大学病院などで多くの症例を診てきた専門医の経験を活かして、皆様が元気を取り戻せるよう尽力いたします。
    必要に応じて連携医療機関をご紹介し、その後の経過観察もさせていただきます。

  2. 藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・FEATURE 02

    FEATURE 02

    迅速な院内検査

    一般的なクリニックでは、甲状腺ホルモンの値を調べる検査には数日かかりますが、当院では「自動蛍光免疫測定装置」を導入し、採血の際にも「急速凝固管」を用いることにより、採血から約40分で検査結果を出すことができます(※検査結果の待ち時間に外出していただいても構いません)。甲状腺ホルモンの検査結果の説明のために後日再受診していただく必要はなく、治療をすぐに開始することができます。
    また、甲状腺エコー検査も院内で行っています(※エコー検査ができない日があるため、エコー検査をご希望の方はお電話でご確認ください)。

甲状腺機能異常Thyroid dysfunction

藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・甲状腺機能異常

甲状腺機能異常には、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される「甲状腺機能亢進症」と、甲状腺ホルモンが不足する「甲状腺機能低下症」があります。甲状腺機能亢進症では「バセドウ病」が、甲状腺機能低下症では「橋本病」が代表的な病気です。

甲状腺機能亢進症Hyperthyroidism

甲状腺機能亢進症の症状

甲状腺ホルモンが多すぎると、
このような症状が出ます

  • 首が腫れる
  • 動悸
  • 息切れ
  • 体重が減る
  • 手が震える
  • 汗がたくさん出る
  • イライラする
  • 疲れやすい
  • 筋力低下
  • 下痢

代表的な病気―バセドウ病

藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・代表的な病気―バセドウ病

通常、甲状腺ホルモンは脳の下垂体から分泌されるTSH(甲状腺刺激ホルモン)の働きで甲状腺が刺激されることにより、必要な分だけ作られます。
ところが、バセドウ病では、TSHと別の経路で甲状腺を刺激するTSHレセプター抗体(TRAb)という自己抗体が甲状腺を刺激することで、必要以上に甲状腺ホルモンが作られてしまいます。その結果、代謝が活発になりすぎてしまい、動悸、息切れ、体重減少、手の震え、発汗過多、イライラ感、易疲労感などの症状が現れます。バセドウ病では甲状腺の腫大や眼球突出が特徴的な症状ですが、これらの症状が出ない方もいます。
女性に多い病気ですが、男性でも発症します。遺伝的な要因の他、ストレスや喫煙などが引き金になると考えられています。

治療法

藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・治療法

治療法は「薬物療法」「アイソトープ治療」「手術療法」の3つがあります。未治療のバセドウ病では、原則として薬物療法を選択します。その後も、日本ではほとんどの患者様は薬物療法で治療を継続しますが、病態やライフスタイルに合わせて、他の治療法を選択する場合もあります。

  1. 01

    薬物療法

    薬物療法では、甲状腺ホルモンの合成を抑える「抗甲状腺薬」を服用します。抗甲状腺薬にはメルカゾールとプロパジール(チウラジール)の2種類がありますが、有効性や副作用の頻度などの点から、妊娠初期などの特殊な場合を除いて通常はメルカゾールを選択します。治療開始から1~3ヵ月程度で甲状腺ホルモンが正常化し、多くの症状が治まり通常の生活が送れるようになります。薬物療法で重要なことは、甲状腺ホルモンを定期的に測定し、薬の量を調整しながら内服を継続することです。症状が改善したからといって内服をやめてしまうと再燃してしまうため、薬物療法は最短で2年程度かかります。また、内服を開始してから2~3ヵ月間は、それ以降と比べて薬の副作用が起こりやすいため、治療開始初期は2週間毎に血液検査を行う必要があります。

  2. 02

    アイソトープ治療

    甲状腺にはヨウ素を取り込む性質があることから、放射性ヨウ素の入ったカプセルを飲んでいただき、放射線の力で甲状腺の細胞を破壊し、甲状腺ホルモンの産生を抑える治療法です。治療後2~6カ月で効果が現れますが、治療後に甲状腺機能低下症になる場合もあり、甲状腺ホルモン剤の内服が必要になることもあります。
    放射線を使用する治療のため、妊婦・授乳婦の方や、原則として18歳以下の方は治療を受けることができません。また、眼球突出などの甲状腺眼症の症状が強い方は治療を受けることができません。
    治療は連携医療機関をご紹介いたします。

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    手術

    手術により、甲状腺を切除(全摘出が主流)する治療法です。治療効果が早期に確実に得られる、再発が少ないといった利点がありますが、入院が必要であることや、術後に甲状腺機能低下症となるため、生涯に渡り甲状腺ホルモン剤の内服が必要になるといった欠点があります(ただし、甲状腺ホルモン剤の内服は副作用の心配はほとんどありません)。早く治したい方には良い適応です。
    治療は連携医療機関をご紹介いたします。

甲状腺機能低下症Hypothyroidism

甲状腺機能低下症の症状

甲状腺ホルモンが少なすぎると
このような症状が起こります

  • 首が腫れる
  • むくみ
  • 寒がりになる
  • 体重が増える
  • 声がかすれる
  • 動作が鈍くなる
  • 記憶力が低下する
  • やる気が出ない
  • 便秘
  • コレステロールの増加

代表的な病気―橋本病
(慢性甲状腺炎)

藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・代表的な病気―橋本病(慢性甲状腺炎)

橋本病は、甲状腺に対する自己抗体(抗TPO抗体、抗サイログロブリン抗体)の影響で甲状腺に炎症が起こる病気で、慢性甲状腺炎とも呼ばれます。
女性に多い病気で、男女比は1対20~30程度と言われています。
成人女性の10人に1人に橋本病がみられるという報告もあり、頻度の多い病気ですが、橋本病の方が全員甲状腺機能低下症になるわけではありません。橋本病は甲状腺に慢性の炎症が起こる病気ですが、炎症の程度が軽ければ甲状腺機能は正常であり、逆に炎症の程度が強ければ甲状腺ホルモンが作られにくくなり、甲状腺機能低下症となります。
橋本病の中で甲状腺機能低下症となるのは10~30%程度と言われています。

治療法

藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・治療法

橋本病により、甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンが足りない状態)になっている場合は、甲状腺ホルモン剤(チラーヂンS)の内服を行います。
軽度の甲状腺機能低下症である「潜在性甲状腺機能低下症」では、甲状腺ホルモンは正常ですがTSH(甲状腺刺激ホルモン)は増加します。潜在性甲状腺機能低下症は、「甲状腺ホルモンが足りないが、TSH(甲状腺刺激ホルモン)が増加することにより、甲状腺ホルモンがなんとか正常範囲内に保たれている状態」と言えます。TSHの値や年齢、コレステロールの値などを考慮して、甲状腺ホルモン剤の内服を行うこともあります。
甲状腺ホルモンやTSHが正常である場合、治療の必要はありませんが、今後甲状腺機能低下症に移行する可能性があるため、経過観察が必要です。なお、妊娠を希望される女性の場合、TSHが基準範囲内であっても、2.5μU/mL以上だと不妊や流産・早産などのリスクが増加することが報告されており、甲状腺ホルモン剤の内服が勧められます。

日常生活の注意点

橋本病の方がヨウ素(ヨード)を過剰に摂取すると、甲状腺機能低下症になることがあります。ヨウ素の過剰摂取の原因として多いのが、昆布、昆布だし、イソジン®うがい薬(ポピドンヨード製剤)などです。ヨウ素は海藻類全般に多く含まれていますが、特に昆布は群を抜いています。橋本病の方は、昆布の食べ過ぎや、ポピドンヨードを含むうがい薬の使用により甲状腺機能低下症となることがあるため、注意が必要です。

甲状腺腫瘍Thyroid tumor

甲状腺にしこり(腫瘍)ができた場合

藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・甲状腺にしこりができた場合

甲状腺のしこり(甲状腺腫瘍)は、機能異常(甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症)の原因となることはめったにありません。甲状腺腫瘍は、良性腫瘍と悪性腫瘍(甲状腺癌)に分けられますが、ほとんどが良性腫瘍です。また、腫瘍性病変(腫瘍と似ているもの)として「過形成」がありますが、これは正常細胞が増殖したものであり、良性に分類されます。
甲状腺腫瘍が悪性腫瘍(甲状腺癌)である頻度はとても低く、超音波(エコー)検査で発見された甲状腺腫瘍のうち、悪性腫瘍の割合は、男性1.9%、女性3.18%と報告されています。2004年の統計によると、甲状腺癌の中では乳頭癌が全体の92.5%と最も多く、次いで濾胞癌4.8%、髄様癌1.3%、未分化癌1.4%となっています。甲状腺癌の中で最も頻度の多い乳頭癌は、進行が非常に遅くおとなしい癌なので、多くの場合治癒が見込めます。

検査について

藤沢駅・藤沢駅前糖尿病・甲状腺クリニック・検査について

超音波(エコー)検査で腫瘍の大きさ、形状、境界の明瞭性・性状などを評価します(※エコー検査ができない日があるため、エコー検査をご希望の方はお電話でご確認ください)。
エコー検査だけでは良性と悪性の鑑別が難しい場合は、穿刺吸引細胞診(甲状腺に細い針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で細胞を見る検査)を行います。当院では穿刺吸引細胞診は行っていないので、検査が必要と判断した場合は連携医療機関をご紹介いたします。
エコー検査で、腫瘍の大きさが5mm未満の場合は経過観察を基本とします。5mm以上10mm未満の場合は、悪性を強く疑う場合は穿刺吸引細胞診を行います。10mm以上20mm未満の場合、悪性を疑う所見があれば穿刺吸引細胞診を行います。20mmを超える腫瘍の場合、一度は穿刺吸引細胞診を行うことが勧められます。
また、血液検査を行い参考にする場合もあります。