糖尿病とは
糖尿病の初期は自覚症状がありませんが、ゆっくりと血管にダメージを与え、血糖値が高い状態が続くと神経障害・網膜症・腎症といった糖尿病に特有の合併症を引き起こします。さらに合併症が進行すれば、失明や足の切断、人工透析に至るケースも少なくありません。また、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった命にかかわる病気を発症することもあります。
症状が悪化すると治療法が限られて回復も難しくなるため、できるだけ早い段階で糖尿病専門医の診断を受け、治療を開始することが重要です。
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
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08:00-12:00 | ★ | ● | ★ | ● | ● | ● | / |
13:30-17:00 | ★ | ● | ★ | ● | ● | ● | / |
休診日:日曜・祝日 ★月曜日は原洋史医師、水曜日は田村遥医師が診察いたします。
★月曜日は原洋史医師、水曜日は田村遥医師が診察いたします。
※入口の扉は診療開始時間の10分前に開きます。
糖尿病は「適切な治療を早期から、継続して受ける」ことで、病気と付き合いながらも元気に過ごすことができます。
当院では糖尿病の早期発見・早期治療に努め、皆様が無理なく治療を続けられるようにサポートいたします。糖尿病を長く患ってきた方も、連携医療機関と連携しながら症状の改善を目指します。
一口に糖尿病といっても、その原因やインスリン分泌能力、発症からの年数、合併症の有無など、お一人お一人病態が異なります。そのため、患者様毎に、病態に適した治療法を選択することが重要です。糖尿病治療薬も現在では多くの種類がありますが、治療を継続できるようライフスタイルも考慮する必要があります。当院では経験豊富な糖尿病専門医が診察を行い、ご自身に合った無理なく続けられる治療のご提案を行います。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)、血糖値、尿検査、眼底検査を院内で行うことができます。
1~2ヶ月の血糖値の平均を反映するHbA1cは、1分以内に結果が判明します。HbA1c測定器は、一般的なクリニックにある簡易測定器ではなく、大学病院でも使われている精度の高い専用機で測定しています。HbA1cの測定方法はいくつかありますが、HbA1cは糖尿病の検査で最も重要であり、当院では専門クリニックとしてのこだわりを持って、HPLC法(高速液体クロマトグラフィー法)という最も精度の高い方法で測定しています。
無散瞳眼底カメラを用いた眼底検査は、眼科専門医によるダブルチェックを行っており、必要に応じて眼科への紹介を行います(※糖尿病の状態が悪い方は、最初から眼科の受診をお勧めしています)。
糖尿病専門医、看護師、臨床検査技師、管理栄養士によるチーム医療を行っています。
特に糖尿病の治療では、食事療法や運動療法がとても重要です。健康な身体を取り戻して充実した生活を送っていただけるように、自己管理の方法をアドバイスいたします。
食事の楽しみを損なうなど継続が苦痛になる生活指導ではなく、皆様のお気持ちに寄り添いながらのサポートを心がけています。
糖尿病の初期は症状がなく、自分では気がつきにくいという特徴があります。これが糖尿病の怖いところで、自覚のないまま静かに血管を蝕んでいきます。少しでも異変があれば、早めに糖尿病専門医の受診をおすすめします。
1型糖尿病は、インスリンを分泌している膵臓のβ細胞が自己免疫によって破壊されて起こります。生活習慣に影響される2型糖尿病と異なり、小児から若年者での発症が多いですが、高齢で発症する方もいます。インスリンがほとんど、または全く分泌されないため、インスリン注射が必要です。
2型糖尿病は、元々の体質(遺伝因子)に過食、肥満、運動不足、加齢などの環境因子が加わって発症します。日本人の糖尿病の約95%が2型糖尿病で、40代以降で発症する方が多いですが、最近は若年層にも増えています。治療は食事療法と運動療法に、必要に応じて薬物療法を組み合わせて行います。
遺伝子異常や内分泌・膵臓などの病気、ステロイドなどの薬物の影響で糖尿病を発症するケースもあります。また、妊娠中は血糖値が上昇しやすくなるため、高齢出産の増加に伴い「妊娠糖尿病」を発症する方も増加傾向にあります。
三大合併症 「糖尿病神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」の3つは、糖尿病の三大合併症といわれています。これらの合併症は、血液中に増えすぎた糖によって、血管がダメージを受けることが原因で発症します。
糖尿病では高血糖の影響で神経が傷害されるため、さまざまな症状が現れます。手足のしびれや痛み、感覚の低下、立ちくらみ、便秘や下痢、足の筋力低下など、症状は多岐にわたります。
眼でカメラのフィルムのような役割を果たしている網膜には、毛細血管が集まっています。糖尿病が長く続くとこの血管が傷害され、出血を起こしたりして、視力低下や失明を引き起こすことがあります。
尿を作る腎臓の毛細血管が傷害され、腎機能が低下する病気です。初期はタンパク尿のみですが、進行すると腎不全となり、血中の老廃物をうまく排泄できなくなります。腎不全がさらに進行すると人工透析が必要になります。
血液検査で血糖値とHbA1cを測定し、糖尿病の診断を行ったり、糖尿病の状態を把握したりすることができます。
1~2ヶ月の血糖値の平均を反映するHbA1cは、1分以内に結果が判明します。
血液検査・尿検査・眼底検査・心電図・血圧脈波検査・頚動脈エコーなどを行い、三大合併症や動脈硬化などについて、合併症の有無や進行の度合いを検査します。
合併症の状態は血糖値やHbA1cの検査だけでは分からないため、気が付かないうちに合併症が進行していることも少なくありません。重症化してからでは遅いため、定期的に検査を行う必要があります。
糖尿病の治療は、食事療法・運動療法・薬物療法の3つを組み合わせて行います。
当院は専門クリニックとしての経験を活かして、どこに改善のポイントがあるのかを患者様と一緒に検討し、糖尿病のコントロールを良くするための治療計画を立てていきます。
糖尿病治療では、食事療法を継続して行うことが重要です。特定の食物を食べたり避けたりするのではなく、栄養バランスと摂取量を整えていきます。
当院では厳しい食事制限を強いるのではなく、お一人お一人の食の好みやライフスタイルを考慮した食生活をアドバイスいたします。
運動療法もまた、糖尿病治療に欠かせません。適切な運動によってインスリンが効きやすくなり、糖が筋肉に取り込まれ血糖値が下がる、肥満を防ぐ、ストレス発散になるなど、多くの効果が期待できます。食事療法とあわせて継続していけるように、お一人お一人に合った運動習慣をご提案いたします。
薬物療法には、内服薬と、インスリンやGLP-1受容体作動薬といった注射薬があります。
1型糖尿病は、インスリン注射が必須です。2型糖尿病は、食事療法と運動療法だけでは血糖コントロールが不十分な場合に、薬物療法を併用します。
糖尿病治療薬にはインスリンの分泌量を増やすものや、インスリンの働きを高めるもの、体重を減らす効果があるものなど、多くの種類があります。当院では、糖尿病専門医が患者様毎に薬の種類や量を調整し、血糖値を継続して安定させられるよう努めております。